2011年4月17日日曜日

神世界霊感商法事件 「先祖鑑定を…」「ガンは治る…」不安あおられ多額被害

県警の元警視の経営関与の発覚から捜査が始まり、3年を経て
立件に至った「神世界」グループ傘下のヒーリングサロンに
よる霊感商法事件。「人生が台無しになった」。
サロン元経営者らの逮捕に病気などの不安に付け込まれ多額の
金をだまし取られた被害者は憤りを新たにした。数百億円とも
いわれるグループの巨額の売上金。「神世界」の関係者は
「詐欺をしているつもりはまったくない」と現在も活動を続ける。
被害対策弁護団は「組織的な霊感商法の全容解明」を県警の
捜査に求めた。「家族がガンになったと言った途端、
いつの間にかスタッフが増え、取り囲まれていました」。
被害者の主婦は振り返る。「これはいい『カモ』になるって、
感じだったんでしょう」
関東地方に住むこの女性は、神世界を相手とした損害賠償請求の
民事訴訟の原告の一人だ。最初は軽い気持ちだった。肩こりが
気になり、友人から都内の「サロン」を紹介された。
1メートルほど離れて手をかざすだけの
「ヒーリング」に、「正直言えば、何も感じなかった」。
料金は3千円。宗教という説明はなかった。
サロンのスタッフは「ヒーリングで子宮筋腫が治った」
「アトピーが治った」という話を「奇跡」として何度も
話した。ことあるごとに女性の悩みや親族での不幸、
家族の病気を聞き出そうとした。
女性が病気で早世した親族がいたことや、家族がガンに
なった話をすると、「墓のふたがバタバタしているので
先祖鑑定を」「ガンは99%治るので御祈願を」と言われた。
主婦は不安に駆られ、神世界の教典「神書」や
「お守り」を購入してしまう。「神様へのお礼」として
時に50万円もの謝礼金を払った。約2年の間に、
300万円以上をつぎこんだ。
被害者はいずれも、病気や事業、出産や子育てなどの
悩みを相談、「いい結果が出る」と神書などの物品購入を
促された。さらに先祖や墓、土地や方位の話で不安をあおられ、
御祈願や改名、神様へのお礼として、多額の現金を払う。
一連の流れを、ある女性は「洗脳されていた」と振り返った。
「アトピーは引っかいた方がいい」と言われ、悪化した
女性や「脳腫瘍は手術しなくても治る」と自宅療養を勧められ、
卒倒した男性など、深刻な健康被害を受けた例もある。
山梨県内の30代の女性は、一時スタッフにもなった経験を
踏まえて話した。「病気の人も、子どものことで悩んでいる
人も必死。周囲は何でだまされるのかと思うだろうが、
神世界はその人にとって大切なことを利用して信じ込ませる。
私はお金や信用、職もなくした。同じような被害者を
出さないためにも、似たことをやっている団体への警告としても、
逮捕は当然だと思っている」

続木和子 子宮筋腫
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